建物の構造のこと知っていますか??
鉄筋コンクリート、重量鉄骨造、木造・・・
構造の特徴を理解することで、建物の状態を理解しメンテナンスの時期かどうかの判断ができるようになります。
様々な実害が起きてからでは遅いメンテナンス。
自身の体についても健康診断をうけて予防するように、建物についても予防の為の知識を付けましょう!
■RC造について
主に柱や梁、床や壁などが鉄筋とコンクリートで構成された建物の事です。
鉄筋を配筋し形を作り、型枠を組んだ後にコンクリートを流し込み固める。
建物の中では強度が高く、中高層のマンションに使用される事が多いです。
・鉄筋は曲げや引っ張りに対する強度が高いのですが、熱や水に弱くサビて脆くなりやすい。
・コンクリートは熱などに強いのですが、曲げや引っ張りに対する力に弱く割れやすい。
このサビやすい鉄筋をコンクリートで包み、芯から応力(曲げなどの力)に強く、外側で熱などに強い構造の出来上がりです。
構造躯体の強度が高いと建築コストも他の構造と比べ格段にかかります。
しかし、耐用年数や建物の維持の観点から20年~30年程前ではかなりの棟数が建設されました。
そして現在は当時の建物が軒並み悲鳴をあげています。
■RC造で気を付ける点
どの建物でも全体を保護している塗装については木を配らなければいけません。
しかし、それ以外で構造上の注意点を簡単に解説します。
コンクリートを型枠に流し込み固める。
確かにRC造は壁は硬く分厚いの為、
構造としてはかなり丈夫な造りだとしてもクラック(亀裂)には気を付けなければいけません。
RC造は各階毎でコンクリート箱のようになっている為、とても強固な造りになっています。
しかし、強すぎることもデメリットになり得ます。
建物は常に揺れや振動により動きがあります。その動きの力が木造などは木がしなることで逃がし、構造躯体へのダメージを分散させています。
RCは強すぎるがために、力の逃げる方向が分散せずに弱い箇所に集まります。
力を逃がすために設けられている躯体目地(写真のへこんだ所)にはわざとクラックを起こさせ他の部分でクラックが発生しないようにする目的があるのですが、なかなかそうもいきません。
特に縦方向にかかる力は躯体目地が縦に設けられていないと、窓廻りなどの弱い部分に出ます。
■クラックの種類
クラックにも種類があり、「構造クラック」「貫通クラック」「ヘアークラック」などそのクラックの幅や深さで段階があります。
「ヘアークラック」は亀裂の幅が2㎜以下の髪の毛のように細いクラックの事を言います。
このクラックについては表面の塗装にひびが入っているだけの事が多く、そこまで心配には及びません。※塗装の劣化が進んでいるので、塗り替えで保護は必要。
「構造クラック」「貫通クラック」
この2つは呼び方の違いで、ほとんど同じことを指しています。
表面でのみ発生しているクラックではなく、
・構造躯体にまで達している可能性のあるクラック
・構造躯体にまで貫通している可能性のあるクラック
という意味です。
それではクラックが引き起こす次なる被害とは・・・
次回クラックの恐ろしさを解説します。
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