■RC造について
鉄筋コンクリート造と呼ばれる構造体。
鉄筋の曲げ強度に対しコンクリートの圧縮強度を掛け合わせた強固な造りとなっています。
しかし、そんな強固な造りでも建物の応力(揺れや振動による力)によってクラックが発生してしまいます。
それは建物が硬く強いがゆえに起きやすく、力の逃げ場が必ず必要であるという事。
※へこんだ部分が躯体目地
力の逃げ場所として設けられているのが躯体目地であり、わざと目地にクラックが入るように設計されているのですが、
窓廻りなどの構造上弱い箇所にもクラックは発生してしまう事が多々あるのです。
前の記事にて構造の事、クラックの事を書きました。
それではなぜクラックが発生するといけないのか。クラックが引き起こす次なる被害を解説します。
■爆裂
クラックには種類があると書きました。
その中でも「構造クラック」「貫通クラック」は表面上のひび割れではなく、深いところまで亀裂が及んでいます。
それにより、雨などの水がコンクリート内部に侵入します。
さてコンクリート内部には何があるか・・・鉄筋です!!鉄筋はサビに弱く、サビが進行すると体積が膨張します。
体積の膨張した鉄筋は廻りをコンクリートで固められていますよね??
鉄筋のサビはコンクリートを内部から破壊してしまうのです。
それを爆裂と呼びます。
写真では低い位置で爆裂が起きていますが、目線よりも高い位置で起きた場合、内部から破裂したコンクリート片は落下します。
もうおわかりですよね?
この様にクラックは雨漏りという実被害を生むことだけでなく、爆裂・破片の落下という二次被害も生んでしまうのです。
細く浅いクラックも無数に発生している場合、その部分に力が集中しやすくクラック自体が太く深いものに変わっていく可能性があるという事です。
「実被害が起きていないから大丈夫。」というのは「体に悪いところはないから予防しない。」と言っているのと一緒なのです。
お家、アパート、マンションのように雨や紫外線にさらされ続けている建物。
もう少し気にしてみてあげてはいかがでしょうか?
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