地盤調査、地盤改良、基礎工事…と建物を支える重要な部分の工事が着々と進んでおります。
さて、基礎で最も重要となるのは何かご存知でしょうか。
「コンクリートをとにかく厚くたくさん打てば良い!」と思っている方は多いのではないでしょうか。
コンクリートには圧縮強度、引張り強度、曲げ強度、せん断強度というものがあります。難しいですね…
その中でも、圧縮強度と曲げ強度というものが重要となってきます。(どれも重要な要件ですがわかり易いところだけを説明します)
■圧縮強度
これは一番わかり易く、読んで字のごとく固まったコンクリートがどれだけの圧縮に耐えられるのかという強度です。
コンクリートはN/㎟という単位で強度が表されます。
1平方ミリメートルに何キロの力がかかるか。
何キロまで耐えられるのかというのが、コンクリートの圧縮強度です。
YouTubeなどでも実験動画でコンクリートを圧縮機にかけて割れる様子がアップされています。気になる方は検索してみた下さい。
建物は基礎コンクリートの上に乗っていますよね?
上から建物の荷重がかかり、基礎はその重さを何十年も支えなければいけません。その為、圧縮強度が大切になってくるのです。
この強度はコンクリート自体の強さであり、コンクリートの硬さでもあります。
■曲げ強度
これも読んで字のごとく、コンクリートが曲がったりするときにどれだけの力に耐えられるかという強度です。
「コンクリートが曲がる?」と思うかもしれませんが、曲がるんです!!
「曲がる」というより「たわむ」「しなる」といった方がわかり易いかもしれませんね。
橋などはアスファルトで舗装されていますが、その下は鉄骨とコンクリートですよね。
橋の上で停車しているときに、反対車線を大型トラックなどが通過していくと上下に揺れを感じると思いますが、あれは橋自体がたわんでいるからです。
という事は、コンクリートもたわんでいるという事!
かなり分厚く硬いコンクリートがたわむ。曲がっているのです。
住宅も同じで、地面の振動などで常に動き力が加わっています。
ただカチカチになったコンクリートだと、その微妙な力に対して対応できずに割れてしまうのです。
その為に曲げ強度(しなやかさ)が必要なのです。
・圧縮強度はコンクリート自体の強さ。
・曲げ強度はコンクリートのしなやかさ。
あれ?硬さとしなやかさ・・・?
硬ければしなやかさは。しなやかだと硬さは。と不思議ですよね。
コンクリートの中には鉄筋が入っており、曲げ強度というのはこの鉄筋の量や太さで決まります。
なので、あの硬いコンクリートには2つの相反する強度が存在しているのです!
とても難しい話になりました・・・
これから一戸建てを建てる買うを検討してる方、基礎がどうなっているのか。鉄筋がどれだけ入っているのか。コンクリートの強度はどうか。
詳しくはわからなくても、これを聞いたときに難しい話を詳しくしてくれるかどうかで、その会社の信頼性や親切さや真面目さがわかります!!
建物が建ってしまえばどうなっているかわからなくなってしまうからと手を抜く悪徳業者も世の中にはいます。
自分の一生に一度の買い物。なのであれば、しっかりと自分の目を持って確認してみてはどうでしょうか?
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